マーケティング職って、どんなことやるの?
就職や転職でよく見聞きする「マーケティング」という言葉。
マーケティングって、どんな仕事なのでしょうか?
この記事では、マーケティングという職業の仕事内容やキャリアを紹介します。
ぜひ自分に当てはめてイメージし、仕事選びや現職のキャリア形成に役立ててもらえれば嬉しいです。
個人的には企業だけでなく、個人で行っているブログや副業にもマーケティングを取り入れるべきだと思います。
マーケティング職とは?仕事内容を詳しく紹介
Wikipediaによると、マーケティングとはこのように定義されています。
マーケティング(英: marketing)は、価値あるプロダクトを提供するための活動・仕組みである。
引用:マーケティング – Wikipedia
つまり、企業や販売者が商品をどのようにお客にアプローチしていくのか……そのプロセスやツールも含めた仕組み全体を「マーケティング」と呼ぶのです。
マーケティングの仕事は、大きく4つのジャンルに分類できます。
- 商品企画・サービス企画
- 営業企画、店舗販促
- 市場調査・分析
- 広告・宣伝・プロモーション
それぞれを詳しく説明します。
商品企画・サービス企画
これはイメージしやすい業務ですね。
新商品の開発や既存商品をリニューアルする作業を行います。
もちろん闇雲に進むわけではなく、消費者へのアンケートやヒアリング・市場分析などから顧客ニーズを考えて開発をしていきます。
ゼロからなにかを作り出す……ということもあるかもしれませんが、ほとんどは企業の持つノウハウや強みを活かした商品を生み出すことが多いです。
マーケティング「商品企画・サービス企画」の流れ
- 商品案を考える
- ライバルの商品と比較/データ分析
- どのようなコンセプトや強みがあれば、競合と差別化できるかを考える
- 商品をブラッシュアップさせる
- 販売に向けて上層部に対してプレゼンテーションを行う
- 企画している商品・サービスを売るかどうか判断
営業企画・店舗販促
「商品・サービス」を客にどのように販売していくかを考えます。
- どのような客層がターゲットになるか?
- 販売するエリアやチャネル(Amazonや楽天市場などネット市場)は?
- 購買意欲を高めるようなキャンペーンを行うか否か
このときも購買履歴や市場調査などのデータを基にじっくり考えていきましょう。
「なんとなく売れそうだから」という曖昧な理由ではなく、しっかりと根拠を持って挑みましょう♪
営業企画や・店舗販売の方針が決まったら、営業チームにその方針を伝えて実行してもらいます。
市場調査・分析
市場調査・分析は、データを基に商品やサービスの今後の方向性を決める作業です。
定期的に市場調査を行っていくことで、販売中の商品の売り方が分かってきます。
- 今、世の中で流行っているものは何か?
- 自社の商品が売れているエリアはどこか?
- 売れていない理由はなにか?
- ライバルの商品は売れているか否か?その戦法は?
データを分析し、商品販売の対策や他のエリアへの横展開などを行います。
営業に商品の売れ行きや客からの生の声を聞くのも参考になりますね。
広告・宣伝・プロモーション
自社の商品・サービスを買ってもらうためには、ターゲットに認知してもらい、購買意欲を高めてもらう必要があります。
そのため、広告などの宣伝はとても重要になってきます。
- 宣伝のコンセプトやプロモーション戦略を考える
- テレビ・インターネット・SNS・新聞・雑誌など、どんな媒体に掲載するかを検討する
具体的な内容に関しては、広告代理店と連携をして、CM制作や商品のキャッチコピーを考えてもらうことが多いです。
お金が掛かる部分ですね……
会社や企業の規模により、これらマーケティングの主な業務は部署が分かれることもあります。
効率や人員を考え、兼任する場合もあります。
いずれにせよ、データ分析やリサーチ力が重要となる職種です。
上記は主に、会社や企業で務める場合の流れです。
これをライターやブロガーに転用して考えると……例えばアフィリエイトブログを立ち上げる場合は、このようなことを熟考します。
ブログ運営にマーケティングの考えを
- どのようなジャンルで進むのか?
- 特化ブログ?雑記ブログ?
- コンテンツの内容は?
- 強力なライバルやメーカー公式サイトはないか?
- ライバルサイトのブログ構成は?
- 記事数やキーワードは?
- 集客方法は?
- 収益の方法は?客ターゲットは?
- アフィリエイト提携先をチェック
- 商品を使う客層はメジャーorマイナー?
- 立ち上げるブログの強みは?
- 自分が伝えたいことは?
- ライバルが持っていない強みは?
これに加え、ブログを運営するにあたって必要経費を考え、本当にブログを開設するかどうか決めます。
マーケティング職の種類
次にマーケティング職の種類を紹介していきます。
マーケティング種類の内容によって、仕事内容が異なるため、どの仕事内容が自分に合っていそうか考えてみましょう。
会社別に見るマーケティング種類:事業会社と支援会社
マーケティングを行う会社は、商品やサービスを実際に提供している企業である「事業会社」と広告や市場調査を行う専門の「支援会社」に分けられます。
事業会社
自社で製品を開発・提供している会社が当てはまります。
その種類は多岐に渡り、メーカーや加工業だけでなく、流通・小売業、医療・金融・通信・宿泊・飲食・旅行・エンターテイメントなど各種商品・サービスを提供する企業のことです。
多くはマーケティング部門を設置し、戦略を練って自社製品やサービスに関する事業活動を行います
事業会社のマーケティング担当(マーケター)は、自分が担当している商品の業界を常に把握する必要があります。
また、売り上げ目標の達成に向けて、活動方針や広報戦略などを考えていきます。
事業会社のマーケティング部門で働くには、新規あるいは中途採用されるのが一般的です。
この記事の後半で詳しく紹介していますので、そちらをチェックしてみてくださいね。
支援会社
事業会社と契約しマーケティング支援を行っていくのが支援会社です。
代表例としては、広告代理店やPR会社・市場調査を専門で行うリサーチ会社などが挙げられます。
事業会社ではマーケティング担当だけの新卒採用を行う会社は多くないため、マーケターを目指す新卒のキャリアパスとして、支援会社に就職して経験を積む業界人も少なくありません。
支援会社で働く場合、複数の業界やサービスに携われることが大きなメリットです。
「マーケティングに携わりたいものの、自分がどんな業界やサービスに携わりたいか分からない」という人は、支援会社に入って気になる業種を見つけるのもよいかもしれませんね。
業態別に見るマーケティングの種類
続いて業態別のマーケティング種類を紹介します。
CRM
CRMとは、「Customer Relationship Management」の略で、日本語に訳せば、「顧客管理」です。
具体的には、顧客情報を分析して、マーケティング活動を行います。
顧客情報のデータを集めることで、効果的な購買促進を進めることが可能です。
- 顧客の年齢や性別等の属性分析
- メルマガやwebアンケートの行動履歴分析
- 顧客からのクレームや要望の問い合わせによる新しい商品、サービスの提案
- 購入・サービス利用頻度が少ない顧客に対する傾向分析
マーケティングデザイン
マーケティングデザインは顧客データや集めた情報から新規戦略を考えます。
例えば、商品が売り上げが落ち込んでいたり、競合に商品のシェアを取られたり……という場合に戦略を立てることが多いです。
消費者のライフスタイルや意識に耳を傾け、企画開発と一緒に新商品やリニューアルを行います。
そのため、商品パッケージやグラフィックデザインなどの提案も、マーケティングデザインの仕事です。
よく有名キャラや作品とコラボをしたパッケージが期間限定で出ることもありますよね。
デジタルマーケティング
商品やサービスの情報をweb上で知る人も多いです。
また、気になったアイテムを調べたり、レビューや感想を発信したりする人もいます。
そのためインターネット上で企画や分析を行うデジタルマーケティングの需要は、年々大きくなっています。
デジタルマーケティングの内容
- GoogleやYahooなど検索エンジンへのweb広告をどれくらい出すか
- 自社ホームページのレイアウトやサイトの構成を考える
- 自分が担当している商品の魅力をどのように紹介するか
SNSマーケティング
Twitter、Facebook、InstagaramといったSNS(ソーシャルネットサービス)で商品の紹介や使い方を投稿します。
ユーザーに寄り添ったSNSを運用することで、商品の購買意欲を高めていきます。
RTキャンペーンやプレゼント抽選もよく見るわね。
コンテンツマーケティング
商品やサービスを掲載するホームページには、優れた記事や動画・画像などのコンテンツが欠かせません。
そのため、web動画・ホワイトペーパー(商品説明資料)・ブログなどの更新を行い、商品やサービスのファンを増やすことがコンテンツマーケティングの仕事です。
短期的に成果が出る仕事ではないですが、中長期的にファンを育て、商品販売・サービス契約を目指します。
インフルエンサーマーケティング
SNSやブログ・YouTubeなどを利用し、有名芸能人やYouTuberなどの影響力のある人(インフルエンサー)に、商品やサービスを紹介してもらう活動です。
若い世代ではネットで検索する前にSNSで検索する人も増えています。
多くの人に情報を発信するインフルエンサーの力を借り、商品への購買欲を高めていきます。
自社の製品に合ったインフルエンサーを見つけるのがポイントですね。
マーケティング職になるためには?主な3つの就業ルート
知識やノウハウやセンスも必要なマーケティングという職業。
そのジャンルで活躍するルートは大きく3つあります。
新卒で入社する
マーケターは専門性の高い仕事です。
そのため採用時に経験を問われる傾向が強く、未経験から目指すには難しい職種といわれています。
新卒で事業会社に入社し、マーケティング部署に配属されるのはハードルが高いです。
まずは広告代理店やPR会社など、マーケティング支援をおこなう企業に対して就職活動するのがおすすめです。
新入社員として入社後、研修などで各個人のスキルや性格を見て配属先が決まることが多いです。
「この会社でマーケターとして働きたい!」という強い意志がある場合、しっかりアピールすることが大切です。
就職後に移動する
新卒で入社後に配属された部門で実績を出したうえで、マーケティング部門に異動する選択もあります。
ベンチャーやスタートアップ企業では部署異動に関して本人の意向が通りやすいですし、大手企業でもジョブローテーションや希望による社内異動を実施する会社が多いです。
人員や業務内容にもよりますが、人事に聞いてみましょう。
事業会社で多いキャリアプランとしては、営業で腕を磨いてから、営業企画やマーケティング部門に配属されるケースです。
また、最近ではデータ活用を重視する企業が増えており、プログラミングや統計学などを勉強し分析者のポジションで異動するパターンも出てきています。
転職する
転職活動では、業務内容で募集している企業が多いです。
マーケティングをするために転職するため、未経験OKの求人に応募してくことになります。
人手不足が深刻なWebマーケティングやデジタルマーケティングに関連する企業を探すとよいでしょう。
また、インターネット広告やデジタル系商材などの法人営業職から業界経験を積むこともおすすめです。
他にもマーケティングに近い職種としてコンサルタントや企画職があります。
会社によっては、医療や金融・不動産など、クライアント業界の経験が重視されることも多いです。
これまでの経験や意欲を活かして、キャリアプランを考えてみましょう。
より良い職に就くために、なにが必要か考えるのが大切です。
おまけ:マーケティング職に向いている人ってどんな人?
転職してみて「違った」とならないように、目指しているマーケティングの仕事がどんなものか、しっかり認識しましょう!
(これは一人ひとり異なりますが……)
どのような人がマーケティング職に向いているのか、まとめましたのでぜひ参考にしてみてくださいね。
- 数字やデータに抵抗のない人
- 商品を開発するために、インターネットでのアンケートによる定量調査や、実際の消費者の意見を聴取して定性データをしてまとめます。
- 収集した各種データを、統計手法や解析ツールを用いて分析するスキルが必要求められます。
- 論理的で、相手の目線に立てる人
- 市場調査で取得したデータを客観的な視点で分析し、仮説を立てて検証する作業を行います。
- 論理的な思考で情報を整理し、消費者の目線で企画を立案する能力が求められます。
膨大なデータの中から販売の可能性を見つけ出し、その成功率を大きくする仕事です。
ブログ運営も規模は小さいですが似ていますね。
私がブログでマーケティングを感じる場面は「キーワード選定」でしょうか。
どのようなキーワードが検索されているか調べたり、ライバルが使っていない穴場ワードや戦略を見つけたときはガッツポーズをすることもあります。
マーケティング職に興味を持ったら
この記事ではマーケティング職の業務・種類・手法や就職方法をまとめました。
「マーケティング」とひと口に言っても、その役割はさまざまです。
市場を読み、コンセプトを企画し、新しい商品やサービスを生み出し、その販売戦略を考える……
営業職とは異なる方法で、企業の売り上げや利益を支えるマーケティングは非常にやりがいが大きい仕事です。
マーケティング職に興味のある人は、
- 自分が商品・サービスとどのおうに関わりたいか
- どのようなキャリアを歩んでいきたいか
を念頭に、自身のキャリアプランを描いていきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。